本日は、湯島天満宮(湯島天神)に行ってきました。
目的は、『鷽(うそ)替え神事』です。

自分もあまり知らなかったのですが、とても興味深い儀式の内容でした。

由来について
古くより天神様の関わりの深い鳥として親しまれる『鷽(うそ)』と言う鳥がいます。
首からほおにかけて美しい紅色で頭と尾が黒く、背や腹はネズミ色の雀より少し大きな小鳥です。

鳴き声は「ヒーホー」という口笛のような感じらしく、何か嘘っぽい鳴き声ですね...

その鷽(うそ)が嘘(うそ)に通じることから、前年にあった災厄・凶事などを嘘とし、本年は吉となることを祈念し、また、ふだん私たちが、知らず知らずのうちに使う「嘘」を、天神様に「まこと」に替えて頂き、正しい幸運を招いて頂く意味から、初天神の1月25日に、この鷽鳥を木彫りにした「木鷽(きうそ)」を新しいものと取り替える神事が「鷽替え神事」とのこと。

歴史的には、江戸時代の初期に神棚に供えていた「木鷽」を「替えましょう」「替えましょう」と呼びかけて、手から手へ、取り替えてゆき、凶事をうそにして、幸運に替えることを念願して行われていました。
現在は、凶事をうそにして幸運に替える開運、除災招福のお守りとしてこの「木鷽」求め、翌年の同じ日(1月25日)に受け替えるようです。

この木彫りの「木鷽」なるものに自分はとても興味を惹かれました。
去年あった、嫌なことや不幸な事を「嘘」して、今年は「幸運」として呼び込んで頂くなんて、とても便利なツールです。

まず、「木鷽」を授かれる場所としては、天神様の関わりの深い鳥ということで天満宮となります。
また、この神事は全国的にはポピュラーとは言えず、太宰府天満宮、亀戸天神社、大阪天満宮、道明寺天満宮などが有名ですが、初詣でご縁のあった『湯島天満宮』でもこの神事を執り行っていましたので、こちらに参拝をかねて伺いました。

早くも梅が花を少しづつ開花

早くも梅が花を少しづつ開花

今年は1月2日に初詣に行きましたが、その時ほどの混雑はありませんでしたよ。ただ、受験シーズンと重なり、それなりの混雑がありました。
まず参道から入り、手水舎で身を清めてから本殿に参拝、「木鷽」を求めて回りを見渡すと、早くも梅が花を少しづつ開花させていました。
そして案内板を発見!十名くらい並んでいましたが、問題なく「木鷽」を購入することが出来ました。

案内板を発見!

案内板を発見!

大きい「木鷽」(七百円)と小さい「木鷽」(五百円)の2種類があり、可愛いので小さい「木鷽」を二羽を購入。家で袋から取り出すと1つ1つが手作りなんでしょうかね。形やデザインが若干異なります。

「木鷽」

1つ1つが手作り、「木鷽」の形やデザインが若干異なります。

天満宮の方で丹精込めて作成されているようで好感が持てました。

丹精込めて作成

丹精込めて作成されているようで好感が持てました。

そして、去年の災厄・凶事などを嘘とし「替えましょう」「替えましょう」と呼びかけました。

「リストラのこと」
「自分の嫌なところ」
「嫌な出来事」
「日頃何気なく付いてしまう嘘に対して」
「ふてぶれしくなった嫁さんの態度」→出会った頃の初々しい頃へ!

今年は「幸運」として呼び込めますかね!

ところで、この『鷽(うそ)替え神事』天神様の優しい御心を感じました。

どんな、悪人や罪人でも改心の機会を与える神事、どんな人間の過ちも立ち直るきっかけを与えてくださる神事であると...

まずは、目の前の「木鷽」に「替えましょう」「替えましょう」...

神は人の敬によりて威を増し
人は神の徳によりて運を添ふ

いかなる神も人間の崇敬をうけてこそ、そのご威光を輝かすのであり、ご神意を高めるのは人の敬の力である。その人が人としての運、人としての生命を与えられるのは、神の徳によってである。