本日は、飯能市市民会館 大ホール (埼玉県) で行われた『AROUND 40 MEMORY CONCERT』に行ってきましたよ!

急遽、このコンサートに行けなくなった方から、チケットを頂き、自分にとっては、予定外のコンサートでした。

しかし、これが想い出に残るような出来事を経験することになるとは、その時は感じませんでしたね。

ただ、ラッキーだなと思った程度です。

出演するアーティストは、辛島美登里さん、中西保志さん、沢田知可子さん、杉山清貴さんの4人で、2010年に所沢からスタートした評判のいいコンサートです。

当時は、出演者のほとんどがアラフォー世代でしたが、現在では、アラフィフ世代となってしまったようです(笑)!

今日は、飯能駅に14:00頃に到着、駅近にあるカフェでゆっくりと休んで、タクシーで会場へ!

15時に会場に到着しましたが、開場を待つ多くの人で賑わっていました。

チケットも完売で満員御礼!この大ホールに約1000人強の人達が集まっているようです。凄い人気ですね。

さてさて、コンサートですが、ステージの幕が上がり、4人がステージに...

チューリップの『心の旅』を4人が合唱する形でスタートです。

とても調和のとれた良い感じのハーモニーでしたね。

このコンサートの1部は、70~80年代の歌謡曲とフォークソングのカバー曲を歌う構成になっていました。

メインで歌うアーティストが1人、残りの3人はコーラスを担当します。

以下が今回のカバー曲のセットリストになります。

(歌謡曲部門)

『勝手にしやがれ(沢田研二)』を杉山清貴
『プレイバックPart2(山口百恵)』を辛島美登里
『聖母たちのララバイ(岩崎宏美)』を沢田知可子
『ルビーの指環(寺尾聰)』を中西保志
『セカンド・ラブ(中森明菜)』を辛島美登里
『私鉄沿線(野口五郎)』を杉山清貴
『桃色吐息(高橋真梨子)』を沢田知可子
『君は薔薇より美しい(布施明)』を中西保志

(フォークソング部門)

『結婚しようよ(吉田拓郎)』を中西保志
『妹(かぐや姫)』を杉山清貴
『わかって下さい(因幡晃)』を辛島美登里
『ひこうき雲 (松任谷由実)』を沢田知可子
『酒と泪と男と女(河島英五)』を中西保志
『ペガサスの朝(五十嵐浩晃)』を杉山清貴
『なごり雪(イルカ)』を沢田知可子
『時代(中島みゆき)』辛島美登里

上記で、印象に残ったのは、杉山清貴さんの『私鉄沿線(野口五郎)』沢田知可子さんの『なごり雪(イルカ)』辛島美登里さんの『プレイバックPart2(山口百恵)』中西保志さんは『酒と泪と男と女(河島英五)』でした。

最近は、いろんなライブで70~80年代の歌謡曲やフォークのカバーを聴く機会が多いのですが、流行なのでしょうか?

しかし、杉山さんの昭和歌謡やフォークソングは、プレミア感がありましたね。しかも、野口五郎や五十嵐浩晃の歌い方を完璧にリストア(復元)してましたよ!

会場も凄く盛り上がった1部でした。

15分の休憩をはさんで、2部へ

2部では、一人ずつアーティストが自分の楽曲を紹介して歌います。

そして、次のアーティストへバトンタッチする際は、デュエットしてつなぐ、とても贅沢な演出でした。

 

最初は、辛島美登里さんでした。

辛島美登里さんと言えば『サイレント・イヴ』という名曲がありますが、辛島美登里さんの作る楽曲、特に作詞に関しては、とても洗練されたイメージを感じますね。

その作り出す世界観は、OLを中心とした女性ファンを多く惹きつける魅力があると聞きます。

今回は、リオ・オリンピック(ブラジル開催)が近いことから、アニメ「YAWARA!」のエンディングテーマだった『笑顔を探して』、『夏色物語』、『サイレント・イヴ』を歌ってくれました。

『笑顔を探して』は、当時大人気だった女子柔道アニメのエンディングテーマで2年後の「バルセロナ五輪」へ向けての「夏の想い出ソング」だったそうですね。

全体的には、冬をイメージされる楽曲が多いそうですが、ご本人は、バリバリの南国「鹿児島県」出身であると豪語しておりました(笑)!

そして、この真夏に「サイレント・イヴ」も歌ってくれましたが、何故か、新鮮な感じがしますね。

改めて聴くと、風景や事物を媒介として、女性の内面を繊細に表現した、まるで詩人が創作したような抒情詩の世界を感じます。

戦後詩を牽引した日本を代表する女性詩人に『茨木 のり子』という方がいました。

彼女の最も有名な詩の一つに「わたしが一番きれいだったとき」という作品があります。

この詩は、国語の教科書にも掲載されていますが、辛島美登里さんの楽曲には、それに近い感性を感じますね。

 

次は、中西保志さんのご登場です。

辛島美登里さんとのデュエット『つよく、つよく...』を最初に歌ってくれましたが、自分にとって、中西保志さんは『究極のバラードシンガー』というイメージがあります。

その代表曲でもある『最後の雨』は、男のストレートな愛情や悲しみをダイナミックに、そして切なく表現した名曲です。

この楽曲について、あるラジオ番組で中西保志さんが「女々しい男の歌で、自分としては嫌いなタイプの男」という旨を笑いを交えて楽しく解説されていました。

楽しく愉快なキャラクターの持ち主ですが、自分は「中西保志」というアーティストは、とても繊細な心を持っていると感じます。

それをアーティストとして全面に出すことに、恥じらいを感じるナイーブな面を持っているのかと...

でなければ、こんな名曲を歌いこなすことは、出来ないと思いますよ。

中西保志さんは、大学卒業後、百貨店に就職していたそうですが、ストレスで体調を壊し退職。その後は、いくつもの職を転々とされていたそうです。

フリーター生活の中、27歳で上京し、歌手デビューのため下積みを重ねて「愛しかないよ」で日本コロムビアからデビューした苦労人です。

だから、人生の切なさ、出会いや別れを素晴らしく表現できる人であると思いましたね。

今回は『最後の雨』、『最後の雨』のアンサーソング『Another Rain』、『秋日傘』、最後に沢田知可子さんとデュエットで『幸せのドア』を歌ってくれましたよ!

印象に残った楽曲は『秋日傘』ですね。

この楽曲は、東日本大震災から5年以上が経過しても「決して埋めることのできない空白を持つ人々の心に寄り添う歌を作りたい」と作詞家・康珍化さんが綴った一つの詞から始まった楽曲だそうです。そして、作曲は「最後の雨」の都志見隆さんが手がけたました。

これは、『中西保志』でしか、表現できない名曲です。

また、デュエットソングを聴いてつくづく実感したのですが『究極のバラードシンガー』であり、『デュエットソングの帝王』であると...

相手(女性シンガー)の良さや楽曲の良さを引き出す歌い方だと感心させられましたよ(笑)!

 

そして、沢田知可子さんのご登場!

知可子さんは、埼玉県出身ということで、今日は学生時代のバスケット部の先輩、後輩、ご親戚等、多くの方が駆けつけてくれたそうです。

また、来年でデビュー30周年だそうですね。おめでとうございます!

また、MCも凄く明るく楽しかったですよ。

ステージには、演奏者に旦那様のピアニスト小野澤篤さんと、ギターに林仁さんがいらっしゃいましたが、『林さんは、自然の銀髪、うちの旦那は、人工の金髪!』と、もの凄いカミングアウト発言をされていました。

そんなこと言って、いいのでしょうか?

場内、大爆笑でしたが、夫婦の間に亀裂が入らないか心配します(笑)!

沢田知可子さんと言えば、1990年にアルバム『I MISS YOU』からシングルカットされた『会いたい』という累計130万枚以上のセールスを上げた名曲があります。

2000年には「会いたい」が「21世紀に残したい泣ける名曲」として1位に選ばれていましたね。

今回は、この『会いたい』を生で聴く機会を得て、とても嬉しい気持ちになりましたよ。

人を感動させることは、こんなにも凄いことなのかと...

心と感情と曲と歌詞が全てにおいて、調和がとれていると...

今回は『幸せになろう』、『会いたい』、『空を見上げてごらん』とデュエットソングに杉山清貴さんと『言葉じゃなくても』を歌ってくれました。

知可子さんの歌声の力強さが、そのまま聴く人々へ、心強いエールに変わる瞬間を感じますね。

その楽曲には「癒し」、「応援」、「絆」というキーワードを強く感じます。

印象に残った楽曲は、もちろん『会いたい』と手話を交えて歌ってくれた『空を見上げてごらん』ですね。

この楽曲を聴いて、周りで涙している人が沢山いましたよ!

今日のステージの沢田知可子さんを見て、ふと感じたのですが、もしかしたら前回ライブに行った『井上昌己』さんが年齢を重ねると知可子さんのようになるのかな...

そんな空想や妄想がオーバーラップしましたね。

まぁ、根拠のない自分の感想なので、あしからず...

 

そして、最後のトリは、杉山清貴さんです。

今回は『ふたりの夏物語』、『HEAVEN』、『あの夏の君と』、『さよならのオーシャン』を熱唱してくれました。

MCでは、杉山さんが海に関係する楽曲が多いことに、2年先輩のスタレビ(スターダスト・レビュー)の根本要さんに「いいよな~杉山は、オレの出身の埼玉には、海がねえからよ~」とよく言われるそうです。

今回の会場となった飯能市も埼玉県ですので「本当に申し訳ない」と言って笑いを取っていましたよ(笑)!

しかし、ここでも杉山さんの「奇蹟の歌声」は、健在でしたね。

この人の歌声には、シビレますよ!本当に!

以前、杉山さんのフリーライブでこんな場面に遭遇したことがあります。

そのフリーライブを自分は、後ろの方で聴いていたのですが、偶然に通りかかったと思われる70代位のご夫婦が傍にいました。

自分から見て、どう見ても「おじいちゃん、おばあちゃん」ですよ。

そのおじいちゃんが、杉山さんの歌をしきりと褒めていました。

 

おじいちゃん「やっぱり、タレントは歌がうまいね!」

おばあちゃん「そうね、声がいいわよね!」

 

自分は、そのおじいちゃんが、杉山さんを「タレント」と言っている言葉に反応して、面白く感じましたが、きっとアーティストやミュージシャンと言いたかったんですよね(笑)!

しかし、「タレント」の語源は、「才能」という語義から発生した言葉です。

であるなら、「やっぱり、タレントは歌がうまいね!」=「やっぱり、才能(ある人)は歌がうまいね!」ということになりますので、おじいちゃんの言っていることは、決して間違いでなく、正しい表現ですよね(笑)!

でも、高齢の方が「さよならのオーシャン」や「ふたりの夏物語」を聴いて感動できるなんて、改めて凄いと思いましたよ。

近い将来、自分も歳をとって、おじいちゃんになる日がくるでしょう。

その時でも、このご夫婦のように、アーティストの楽曲に耳を傾けて、理解できるような「おじいちゃん」になりたいですね。

ただ、このおじいちゃんもテレビだったら、杉山さんの楽曲を聴かなかったと思います。

そこに生歌の凄さ、「奇蹟の歌声」の底知れぬ実力を「杉山清貴」というアーティストに強く感じましたね。

今回もこのコンサート会場に高齢の方を多く見かけましたが、みなさん満足した様子でしたよ。

 

アンコールは、全員で『夢で逢えたら(ラッツ・アンド・スター)』、『夢の中へ(井上陽水)』を歌ってくれました。

最後の『夢の中へ』は、会場の1000人がオールスタンディングでの大合唱でした。

このコンサートに来たお客さんは、みなさん「大満足」だったと思います。

 

実は、コンサートが終わり、最後にとても信じられない感動がありました。

会場のホール内で今回出演されたアーティストのCD販売とサイン&握手会があったのですが、一緒に来た嫁さんが沢田知可子さんの「Sing with Me -episode1- 」というデュエットソングをまとめたCDアルバムを欲しくて購入したんですね。

自分も「オレも知可子さんのサイン欲しいな~」とか冗談半分に言って、少し離れたホールのベンチでサイン会が終わるのを待っていました。

少しして、嫁さんが感動した顔で戻って来たので、理由を聞くと...

嫁さんにサインの順番が来て、沢田知可子さんにサインをしてもらおうとCDを差し出すと、沢田知可子さんが「先ほど一緒にいた旦那さんのお名前を教えてください、一緒に名前を入れてサインをしますね」と言ってくれたそうです。

ちょっと、待ってください!

自分は、確かにサインが欲しいと言いましたが、大声で言った訳でもなく、その時、沢田知可子さんは、他の方へサインをされていて自分達のやり取りを聞いていなかったハズだし、距離もそれなりに離れていましたので、相手に自分達の会話など聞こえるハズありませんよ!

Sing with Me -episode1-

沢田知可子さんの神対応に驚き、感動しました。

沢田知可子さん!

あなたは、神様でしょうか?

他の方へのサインを丁寧にされていると同時に、自分達の様子も察していたのでしょうか?

沢田知可子さんの神対応に自分は、驚き、感動しましたね。

自宅に戻った今でも、信じられません!

沢田知可子さんには、熱烈なファンの方が沢山いると聞きますが、このような気配りや優しさを目の当たりにして、それを納得できる気がしました。

驚くような神対応に、「沢田知可子」というアーティストに、もう一度『会いたい』と本気で思いましたよ(笑)。

 

さて、今回は、「棚からぼたもち」のような幸運が、自分に舞い降りて来たような感じでしたね。

辛島美登里さん
中西保志さん
沢田知可子さん
杉山清貴さん

楽しいコンサートありがとう!!

作詞:沢ちひろ
作曲:財津和夫
歌 :沢田知可子

楽曲『会いたい』から

今年も海へ行くって
いっぱい 映画も観るって
約束したじゃない
あなた 約束したじゃない
会いたい...

会いたい

「沢田知可子」というアーティストにもう一度『会いたい』