花言葉(はなことば)は、象徴的な意味を持たせるため植物に与えられる言葉です。
日本では、主に西欧起源のものを核として様々なバリエーションがあり、花をつけるものだけでなく、草や樹木にも花言葉があるようですね。

『花言葉』は、『花詞』とも表記されることがありますが、なんか『花詞』と書くと、文学的な雰囲気がありますよね。

一般にバラの花言葉は「愛情」と言われ、愛と美の象徴とされているようですが、バラの色が数多くあるように、その色にそれぞれの花言葉やエッセンスを持っています。

赤色のバラ =「Love(愛情)」「Beauty(美)」「Passion(情熱)」「Romance(ロマンス)」
白色のバラ = 「Pureness(純潔)」「Reverence(尊敬)」
黄色のバラ =「Jealousy(嫉妬)」「Friendship(友情)」
ピンク色のバラ =「Elegant(上品)」「Gratitude(感謝)」「Happiness(幸福)」

これだけの花言葉を集めるとバラッド(物語や寓意のある歌、詩の語り)になりますよ!

でも、自分は「青色のバラ」の花言葉に魅かれましたよ!
もともと「青色のバラ」は、自然界に存在しないものでした。

青色のバラ

「A dream comes true(夢かなう)」

世界中のバラ愛好家が「青色のバラ」を作ろうと努力しましたが、もともとバラ自体に青色色素(デルフィニジン)を作る 能力がないため、いくら交配を繰り返しても実現しなかったそうです。

そのため「青色のバラ(Blue rose)」には、「不可能」「存在しないもの」と言う意味があったそうです。

しかし、サントリーが1990年に「青色のバラ」を生み出す挑戦を開始しました。
そして、14年間もの研究を経て2004年に「青色のバラ」の開発に成功したことを世界に発表しました。
世界初の「青色のバラ」が誕生したことに、世界中で大反響を起しました。
2008年に生産販売に必要な認可を取得して、翌年の2009年には「サントリーブルーローズ アプローズ」(花言葉「夢かなう」)として発売しています。

その花言葉が「A dream comes true(夢かなう)」「Miracle(奇跡)」「Blessings of a god(神の祝福)」です。

「不可能」から「A dream comes true(夢かなう)」「Miracle(奇跡)」「Blessings of a god(神の祝福)」に花言葉や意味が変わるなんて、 まさに「青色のバラ」の誕生そのものが、バラッドですね!

英国の詩人キップリングは「青色のバラ」は、「この世に存在しないもの」、「贈るのが不可能なもの」として、 彼の作品の中に美女が恋人の愛を試すため、あえて不可能な要求をする描写を表現しています。

このようにバラは実際にバラッドの作品でも「愛・ロマンス・奇蹟・etc…」を永遠の夢の中で咲き続けます。
昔、水谷豊さんの「ハーバーライト」という楽曲に、こんなフレーズがありました。

薔薇の花びら噛むと♪
恋が叶うって、迷信さ♪

愛やロマンス溢れるイマジネーションをかきたてます!

でも、自分が真似したら、単なる「アブラムシ」ですかね(笑)!

愛 ロマンス 奇蹟

「愛・ロマンス・奇蹟・etc…」

BLUE ROSES

Roses red and roses white
Plucked I for my love’s delight.
She would none of all my posies-
Bade me gather her blue roses.

Half the world I wandered through,
Seeking where such flowers grew.

青い薔薇

恋人を喜ばせようと僕は摘んだ
赤い薔薇と白い薔薇を。
恋人はどちらの花束も受けとらない‥
彼女は青い薔薇を摘んできてねと言った。

僕は世界の半分をさまよった、
青い薔薇が咲く土地を探して。

by Joseph Rudyard Kipling(ジョゼフ・ラドヤード・キップリング/英国の詩人、小説家)